不規則動詞にも規則が! 不規則動詞はラクしておぼえよう!
帰国子女はどうやら『分析力(≓ 情報を比較検討する力)』に優れているみたいだ、ということが分かりました。自分はこの『分析力』が英語の習得に重要な役割をすると考えています。
中学1年生で過去形を学習するときに『不規則動詞(不規則変化)』というのが出てきます。sing - sang - sung っていうアレです。学校でおぼえさせられましたよね? 教科書の後ろに一覧表が載っていて、「来週までに10個おぼえてきなさい」的な。
不規則動詞一覧表は『アルファベット順』に並んでいたり、『型別』に並んでいたりします。sing - sang - sung のような『ABC型』とか、cut - cut - cut のような『AAA型』とか。
自分も日本の中学校でおぼえさせられました:
教師:begin - began - begun! はい!
生徒:begin - began - begun!
教師:blow - blew - blown! はい!
生徒:blow - blew - blown!
教師:break - broke - broken! はい!
生徒:break - broke - broken!
呪文のようにみんなと一緒に唱えるのがアホっぽくて(?)嫌だったので、「もう少し効率よくおぼえる方法はないか?」と考えながら一覧表を眺めました。
sell - sold - sold … tell - told - told
「あれ? ell で終わっているものの過去形・過去分詞は old って決まってるのか?」ということに気づき、仮説をたてました:『同じようなものは同じように変化する』
あとは検証するだけです:
begin - began - begun … sing - sang - sung
→『in を含んでいるものは an - un と変化する』
swim - swam - swum もこのグループですが、find - found - found は例外みたいです。
blow - blew - blown … know - knew - known
→『ow を含んでいるものは ew - own と変化する』
draw - drew - drawn もこのグループですが、fly - flew - flown は例外みたいです。
このようなグループは 10 くらいあるでしょうか。10グループ の変化をおぼえるだけで 約40個 の不規則動詞の変化をおぼえられます。『分析する(≓ 情報を比較検討する)』ことでおぼえるのがラクになりました。このことはあとで PAM の M(Memorization)と関係してきます。
これが分かると、見たことのない不規則動詞も変化させることができるようになります。たとえば kneel(ひざまずく)の変化は一覧表に載っていないことが多いですが、「feel が felt - felt ならば、kneel も knelt - knelt と変化するんじゃね?」と考えることができます(PAM の A〔Application〕と関係してきます)。ただ、注意しなければいけないのはこのグループ分けも完全ではないということです。in を含んでいるのに an - un と変化しない find みたいな例外は多いです(ただ、find は bind などと同じグループになります)。
「ほら! 例外があるからダメじゃないか!」とおっしゃる方がいますが、「だいたいうまくいくなら、例外は例外として放っておけばよくね?」というのが自分の基本スタンスです。
ところで、よく生徒たちには「学校ではそんなふうに習わなかった」と言われます。実際、こうやって教えてる先生は少ないみたいです。ある塾のテキストを見せてもらったときに同じように教えられているのを見つけて、「仲間がいる!」と少しうれしく思ったことがあります。
このように『不規則の中にも規則がある(規則的に不規則)』ということが英語には多くあります。またあとで述べていきますのでお楽しみに。