頭がハゲるまで必死でやれば英語はできるようになる?

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帰国子女が英語ができる理由は何でしょうか。

「英語を浴びている時間が長いからに決まってる」

果たして本当にそうでしょうか?

『英語の習得に必要な時間は 約3,000時間』と何かで読んだ記憶があります。帰国子女がアメリカの小学校で 8:30 から 15:30 まで授業を受けて、放課後もアメリカ人の友人と遊んだりテレビを見たりしたとして、1日 9時間 近く英語を浴びているとすると、1年弱で 3,000時間をクリアできます。 

それに対し、普通の日本の中高生はどうでしょうか。中学生は 50分授業 が 週4回 だとすると、3年間で 約350時間。高校生は 3年間で 約450時間 くらいでしょうか。6年間の合計で 約800時間 にしかなりません。学校外の塾などの時間も含めればもう少しあるでしょうが、3,000時間には遠く及びません。もし英語を習得するのに本当に 3,000時間 必要であるならば、中高の6年間 で英語を習得することは不可能ではないにせよ、かなり難しいことになりそうです。 

確かに時間だけを考えるとかなり困難そうですが、自分は違うと思います。なぜなら、自分はそもそも 3,000 時間もかかっていないからです。アメリカには住んでいましたが、実は現地校(アメリカ人だけの小学校)には 3ヶ月 しか通っていないんです(その後は日本人学校に通っていました)。そしてその 3ヶ月 で英語を完全に習得できたとはもちろんいいませんが、いいところまでいけたと思っています。

それではどんな 3ヶ月 を過ごしたのでしょうか。一言でいうと、"Analysis(分析)" の 3ヶ月 でした。そう、PAMA をひたすらやっていた 3ヶ月 だったんです。 

5歳から8歳までオランダに住んでいましたが、その後日本に帰国し、オランダ語も英語もほとんど忘れていました(多少は残っていたかもしれません)。11歳のとき、いきなりアメリカの小学校に放り込まれました。先生やクラスメイトが何を言っているのかまったくわかりません。まったくわからないからといって、ボーッとしているわけにはいきません。ちゃんと生きて(?)いかなければいけません。

そこでやっていたのが観察に基づいた "Analysis" です。とにかくクラスメイトたちが何をやっているのかよく観察し、入ってきた情報をひたすら分析していました。

たとえば、アメリカの小学校では授業開始前に Pledge of Allegianceを暗唱します: I pledge allegiance to the Flag of the United States of America, and to the Republic for which it stands, one Nation under God, indivisible, with liberty and justice for all.

観察に基づく『分析』結果は次の通りでした:

・放送が聞こえたらクラスメイトは起立する

・教室前方にあるアメリカ国旗の方を向く

・右手は左胸の上に置く

・放送に合わせて暗唱する

動作は真似することでどうにかなりましたが、問題は暗唱する文の方です。まったく理解できませんでしたが、英語ができないので「何て言っているの?」とクラスメイトに聞くこともできません。今ならググれば Pledge of Allegiance(忠誠の誓い)の Wikipedia がヒットしますが、当時はインターネットがない時代。必死でおぼえようとしました(ハゲました)。あとで述べますが、この経験が非常に活きてきます。このような生活が続くわけです。その結果、かなりの分析力(情報処理能力)がつきました。 

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