言いたいこと、自然な英語で表現できていますか? 日本語発想 vs. 英語発想 ④

どうやら『日本語を対応する単語・文法・文型の英語にした文』が『気持ち悪さ(不自然さ)』の原因のようです。

日本人が日本語をそのまま英語にしようとすると英語として『気持ちが悪く』なる。ただ、全部が全部『気持ち悪く』なるわけではない。しかし、自分はその境界線がわかりませんでした。その境界線がわからないのは帰国子女の自分が日本語をよくわかっていないからではないかと考え、日本語の勉強を始めました。

その結果わかったことは『日本語と英語とでは発想が違う』ということでした。

この『発想の違い』ということのイメージをつかむために、次のゲーム動画をご覧ください(それぞれはじめの数分見ていただくだけで大丈夫です;普段ゲームはまったくやらないのでイメージとして正しいかどうか正直微妙なのですが、なんとなく違いがわかっていただければそれで大丈夫です)。

英語発想の基本は "FPS"(First Person Shooter)です

日本語発想の基本は "FF (Final Fantasy)" です

いかがでしょうか。

英語は『本人視点・人間中心』

英語は『本人視点』もしくは『人間中心』です。『自分(人間)が~する』とか『自分(人間)は…を持っている』といった(行為者を目立たせる)表現を好みます。【問題】で言えば "We have two apple trees in our yard." です。『私たちは 2本のリンゴの木を 持っている』になります。 

日本語は『第三者視点・情況中心』

それに対して日本語は『三者視点』もしくは『情況事柄)中心』です。上から(横から)客観的に見ている感じです。『(場所に)~がある(いる)』とか『(情況が)~になる』といった(行為者を目立たせない)表現を好みます。【問題】で言えば「私たちの庭にはリンゴの木が 2本 あります」です。 

もちろん、英語発想のすべてが『本人視点』で、日本語発想のすべてが『第三者視点』というわけではありません。英語にも『第三者視点』はありますし、日本語にも『本人視点』はあります。『気持ち悪く』ない文があるのはそのためです。つまり、f:id:debunekoponta:20190530145649j:plainは 英語発想では "A boy is eating strawberries." で 日本語発想では「男の子はイチゴを食べています」で同じです。

以上をもとに修正するとこうなります:

日本語発想・修正版 "Dragon Quest"

英語発想・修正版 "Call of Duty"

どちらも『本人視点』と『第三者視点』を含みます。"Dragon Quest"  は『三者視点がメインで本人視点がサブ』、"Call of Duty" は『本人視点がメインで第三者視点がサブ』といったところでしょうか。

ところで、日本では FPS ゲームは爆発的な人気にはならないそうです。ひょっとすると日本語発想に合わないからかもしれません。

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