英語は『音に乗っている情報の流れ』をつかめ!⑧ 『ソクラテスリーディング』で読解力 + 読解スピードアップ! Part 1

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日本語は『話し言葉』と『書き言葉』の間が『遠い』のに対し、英語は『話し言葉』と『書き言葉』の間が『近い』のが特徴です。

前回の 2018年度第3回 英検準1級 リスニング問題 第2部(A)で考えてみましょう。冒頭部分の "Secretariat has been called the greatest racehorse of all time." は『話し言葉』としても『書き言葉』としてもどちらでもいけます(=『近い』)が、日本語の「セクレタリアト空前絶後の競走馬と呼ばれています」(『話し言葉』)と「セクレタリアト空前絶後の競走馬と呼ばれている」(『書き言葉』)とでは距離がある(=『遠い』)でしょう(see『検証 迷走する英語入試』阿部公彦先生執筆部分)。

話し言葉』と『書き言葉』の間が『近い』のであれば、これまでやってきた『話し言葉』の音と情報の関係を『書き言葉』にも(ほぼ)そのままあてはめてもいいことになりそうです。つまり、リーディングもリスニングとやることは同じ、ということです。『リスニングは耳で行うリーディング』と言ったのは西澤ロイ先生ですが、その逆の『リーディングは脳内で行うリスニング』といった感じです。『脳内の誰か』(自分はこれを "VESSVirtual English-Speaing Self〕" と読んでいます)にリズミカルに読んでもらい、それを自分で聞く、というイメージです。しかも、その『脳内の誰か(VESS)』と『対話(問答)』しながら、です。

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前回のエントリーで、音声を聞きながらスクリプト(台本)をご覧になったとき、「読みやすい」と思いませんでしたか。それと同じ状況を脳内で再現するイメージです(『脳内の誰か(VESS)』が育成〔?〕によってリズミカルに読めるようになればなるほどリーディング力はアップするでしょう)。

『対話(問答)』をしながら聞く、というのを『ソクラテスリスニング』と呼ぶのであれば、『対話(問答)』をしならが読むのは『ソクラテスリーディング』(Socratic Reading)と呼ぶことになります。

英語は前から読みましょう」とよく聞くかと思います。「『前から読む』ってどういうこと?」と生徒に質問されることが多いですが、自分は『ソクラテスリーディング』のように読むことです、と答えます。

I bought a new camera because my son broke it. という文があったとします。『前から読む』というと、英語と同じ順番で「私は 買った 新しいカメラを なぜなら 私の息子が  壊した それを」のように読む、ということと考えてしまう人がいますが、そうではありません(このように英語の順番で日本語を理解するのは日本人にとっては案外難しいです;自分調べ)。「私は新しいカメラを買いました。なぜかって? 私の息子がそれを壊したからさ」と前から『対話(問答)』しながら読む、ということです。 

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